シール印刷ラボ

転写シールとは?デザインだけを対象に貼り付けたい時に便利なシール!

lab_main_case24
デザインだけを貼り付けたい

デザインデータの絵柄部分だけを対象物に貼り付けたい。だけどカッティングステッカーではデザインが細かいと対応できない。それを可能にするのが転写加工シールです。100円均一ショップでも転写シール用の専用シートが販売されており個人でも製作できるまで身近なシールになりました。しかし商用として量産となると個人製作では限界があります。今回は当工房で手がける転写加工シールの特性や利用方法を交えながら解説します。

※記事内容は当工房の担当者が感じた主観的な意見です。他印刷会社とは意見に相違がある場合もあります。予めご承知ください。

2024年09月03日

転写加工シールの構造

当工房の転写加工シールは通常のシールと違い、特定の素材に印刷する訳ではありません。アクリル製の剥離シートの上に粘着剤とデザインを印刷し表面にアプリケーションフィルムと呼ばれる転写膜を貼り付けます。印刷はシルクスクリーンで対応しており、車やオートバイ、自転車などへのマーキングや工業用機械の銘板などハードな使用環境でもご利用いただけます。また粘着層へデザインをダイレクトに印刷するので厚みがありません。曲面などへの転写も可能となります。

▼転写加工シールのサービス案内ページはこちらから



lab_describe_24_01

転写加工シールとカッティングステッカーとの違い

よくカッティングステッカーとの違いを聞かれますが、カッティングステッカーは色付き素材をデザイン形状にカットして使用するので、色は限られた色付き素材からの選択となります。また単色であっても細かなデザインではカッティングができない場合もあります。これに対して転写加工シールは糊+デザインを印刷するのでカットする作業は不要、細かなデザインでも対応できます。色も印刷で再現する為、DIC番号で特色指定することも可能です。またカッティングステッカーは1枚〜など少量案件が多いのに対して転写加工シールは100枚〜が多くなります。「店舗のマーキングとして1枚だけ」といった場合にはカッティング、「工業用機械の銘板として100枚」といった場合は転写加工シールといった傾向があります。デザインにもよりますが目安にしていただければ幸いです。

カッティングステッカーは色付き素材を切り抜いて使います。
lab_describe_24_02

転写加工シールは糊とインキをデザインに合わせて印刷しています。
lab_describe_24_03

転写加工シールとタトゥーシールの違い

これもよく問合せいただく内容ですが、タトゥーシールも転写加工シールの種類です。一般的にはタトゥーシールが水を使って肌にデザインを転写させる方式(水転写)をとっています。これに対して当工房の転写加工シールは水を使わない乾式粘着転写です。印刷もタトゥーシールがオフセット印刷+シルク印刷の複合印刷を採用しているのに対して、転写加工シールはシルクスクリーン印刷のみで対応しています。この区別は他印刷会社では当てはまらない場合もありますので、当工房のみの区別分けとお考えください。

転写加工シールの貼り付け方法

転写加工シールの貼付け方法はカッティングステッカーと同じです。表面にアプリケーションフィルムを剥がすとデザインがアプリケーションフィルムにくっついてきますので、フィルムをそのまま対象物に貼り付けてから指やゴムヘラなどで対象物に密着させてください。それからアプリケーションフィルムをゆっくり剥ぎ取るとデザインだけが対象物に残ります。

【1】転写シールは透明セパレート(台紙)にアプリケーションフィルムが貼り付けられた状態です。
lab_describe_24_tensya-01

【2】アプリケーションフィルムごとシールを台紙から剥がします。
lab_describe_24_tensya-02

【3】剥がしたアプリケーションフィルムを被着体に貼り付けます。
*今回はグレーの塗装がされた鉄板に貼っています。
lab_describe_24_tensya-03

【4】被着体に貼り付けたらアプリケーションフィルムをゆっくり剥がします。
lab_describe_24_tensya-04

【5】デザイン部分だけが被着体に残ります。
lab_describe_24_tensya-05

【6】完成
lab_describe_24_tensya-06

転写加工シールのデータ制作について

データの作り方は幾つかの制約はありますが通常のシールとほぼ同じです。仕上がり位置から天地左右に各5mmのスペースを設けた範囲内でデザインは配置してください。トンボ設定はデザイン部分ではなく仕上がり位置で設定ください。以下はデータ制作時に要点です。


・仕上がり位置から天地左右に各5mmのスペースを設けた範囲内でデザインは配置。
・トンボ設定はデザイン部分ではなく仕上がり位置で設定。
・最小の仕上がりサイズは50mm×50mm。
・色指定はDIC番号でご指示ください。

lab_describe_24_04
※あまり細かなデザインでなければ白引き印刷も可能です。白引き印刷に関しては下記URLのを参照ください。
http://www.seal-koubou.com/problem/detail/20

矢印転写シールの見積依頼について

今回は転写加工シールの解説でした。カッティングステッカーが1枚2枚といった数量を得意としているのに対して転写加工シールは量産を得意としています。デザインに対しての再現力やコスト感などを掴んでおくと良いでしょう。用途や数量、デザインとの兼ね合いでカッティングステッカーへ切り替えることも必要かもしれませんね。

■御見積について
無料の見積フォームより下記情報をお教えください。

1)「目的・用途」欄で転写シール希望と明記してください。
2)サイズ欄にデザイン部分のサイズを入力してください。
3)「形状」欄は「その他」を指定いただき、転写と入力ください。
4)「色数」は印刷データの色数です。ご自身で判別できない場合は、参考データを添付にてお送りください。
5)「枚数」は100枚以上でお願いします。

※他の必須項目に関しては「おまかせ」を指定ください。
※粘着は「強粘着」のみとなります。
※任意項目は指定不要でございます。

この記事で解説したシールの用途・素材・加工方法

転写加工シール

転写加工シール

デザインだけを対象物に貼り付けてダイレクトプリントしたように見せたい。こんなご要望を叶える特殊加工が転写加工ステッカーです。工業製品のマーキングなどにご利用いただけます。

まずは今すぐ!お気軽にご相談 無料お見積