シール素材の選び方は大きく分けて2つあります。1つ目は機能性。これはシールのご利用環境を考慮した選び方です。永久接着を目的にするか、一時接着(再剥離)を目的にするか、貼り付け後の環境(常温、高温、低温)や利用目的を総合的に考えて決めます。2つ目は意匠性です。シールの機能性も大事ですが、それよりもシール素材の風合いや独自性を活かしたい場合の選び方です。透明や金、銀などの素材を使う場合、この方法で選びます。
環境にあった素材を選びます。耐久性を求める場合はフィルム系素材、シールを使い切りで使用される場合は紙素材を選ぶことが一般的。
環境に多少合わない場合でもシール素材の意匠性を優先することもあります。和紙やクラフト紙、ホイル紙(金、銀)など、見た目の特性を活かす場合がこの選び方です。冷温環境で使うラベルシールの素材選びを機能性だけで決めるとフィルム素材を選びがちですが、素材の意匠性も大事なポイントです。冷蔵庫で保管する食品ラベルには多くの紙素材が使われています。
それでは素材について、よくいただくご質問をご紹介します。
A:紙やフィルムの裏面に粘着剤を塗布された印刷素材の総称です。
A:選べる素材と選べない素材があります。しかしシール素材は基本薄いものが多いです。名刺などに使われる紙ほどの厚みはございません。
A:できません。ラミネートを貼ると耐水素材になると思われる方もいらっしゃいますが、表面に撥水性ができるだけです。シール自体は紙なので耐水素材にはなりません。
A:銀フィルムや透明フィルムを始めとしたPET素材であれば100℃前後の環境でもご利用いただけます。しかし電子レンジなどを使って温める必要がある食品ラベルなどに使ってしまうとスパークするので、事前にご利用環境などもお伝えください。他にもご紹介できる素材もございます。
A:和紙に耐水性はありませんが、意匠性を優先して使われる方も多いです。しかし、水滴がシミになったり、冷蔵庫からの出し入れを繰り返すことでシワが目立ってくる場合もあります。
A:高級感の定義がお客様ごとにことなるので難しいお話しですが、紙素材であれば和紙やホイル紙(金、銀)、フィルム素材であれば銀フィルム、金フィルムなどでしょうか。印刷内容や加工内容によってもご提案できる素材が異なります。
A:上質紙やミラーコート紙は着色されたものがあります。但し、薄い色調のデータは素材地色の影響を強く受けるので、ご利用には注意が必要です。例えば、黒いミラーコート紙に対して白いインキで印刷することができません。
A:ありません。フィルム素材のなかでユポは耐熱性が乏しい素材です。しかし、急激な温度変化が生じる環境には不向きですが、じわじわと温度上昇する程度ならお使いいただける場合もあります。詳しくは事前にご相談ください。
A:ご用意がありません。未晒しと呼ばれる濃い茶系と半晒し(オリンパス)と呼ばれる薄茶系の2種類の取り扱いです。
A:上質紙やマットコート紙が表面マット調です。しかしシール全面をインクで印刷してしまう場合、マット調が目立たなくなります。特にマットコート紙に全ベタ印刷するとマット感はほぼ消えます。
A:ございます。WEBサイトには、よくご利用いただく素材を中心に掲載しておりますが、金や銀のヘアライン、蛍光紙などの素材も取り扱っております。
今回は「よくあるご質問」として一部を抜粋していますが、素材についてのご質問やご相談は他にもたくさんあります。
ちょっと変わったご質問をいただくこともあります。
A:申し訳ありません。お客様からの支給物に対しての印刷加工には対応しておりません。
よくある雲龍紙やクレープなどの和紙ではなく、オリジナルで作った和紙をシール素材にしたい方からいただくご質問です。和紙に限らずオリジナルシールをオリジナル素材で作りたいというご希望ではありますが、こちらはサービス化には至っておらず、今後の検討項目とさせていただいております。
素材選びのポイントに「コストで選ぶ」という方法は当工房ではお勧めしていません。シールは何かに貼る目的があるので、コストを優先するとまったく機能しない恐れがある為です。当工房では「機能性」と「意匠性」を中心にお客様にとって最適な素材選びをお手伝いしております。お悩みやご相談があれば一度、お声がけください。