株式会社A社は1年前に旧社名(株式会社B)から社名を変更しました。変更時に残っていた旧社名の封筒が1000部あり、旧社名の封筒に訂正シールを貼って使い切ろうと考えました。シールの製作費用と封筒の作り直しを検討した結果、訂正シールの製作を採用しシール印刷会社に製作を依頼しました。
【状況】
■封筒残数・・・1000部
■訂正シールの貼り付け・・・社内にて手作業
■訂正シール製作費用・・・¥20,000-(税別) 1枚単価20円
■封筒の製作費用・・・¥50,000-(税別) 1部単価50円
上記のような事例の場合、訂正シールの単価は20円となり、封筒の単価は100円なので、打倒な判断かもしれませんが、皆様がよく忘れられていることがあります。それはシールを作ると貼り付け作業がともなうということです。上記の事例ではシールの製作費用と封筒の製作費用の差額が3万円ですので、貼り付け作業は1部(1枚)30円という考え方もできます。費用と時間を考えた場合、結果としてどちらがベストであるか、貼り付け作業を含めて考えることが必要です。
カタログに掲載している製品の仕様が変更となり、数値的な記載のある個所の訂正が3か所必要となり、カタログの訂正増刷と訂正シール貼りで検討した結果、予算的に訂正シールで対応することになりました。
【状況】
■カタログ残数・・・1000部
■訂正シールの貼り付け・・・支店5か所(各200部ほど)にて手作業
■訂正シール製作費用・・・¥48,000-(税別) 1枚単価16円
■カタログの修正増刷費用・・・¥128,000-(税別) 1部単価128円
上記の内容では修正増刷と訂正シールで対応した場合のコストに開きがあるので、コスト的には訂正シールで対応したほうが経済的です。貼り付け作業の労力と時間で考えた場合でも、貼り付け作業を各支店で行うため、総数3000枚(3点各1000枚)のシールを5分割にできるので、作業的にも現実的な作業となります。
訂正シールで対応しない場合、旧カタログ・封筒は破棄される可能性があります。可能であれば、何等かの使い道を考えてください。たとえ訂正シールで対応したとしても、やはり「物つくりをすること=CO2(製作以外にも輸送時に発生)」につながりますので、極力、環境とコストを考慮した方法を模索されることをお勧めします。
訂正シールは作ったあとの貼り付け作業までを考えてから検討してください。特に自社内で貼り付け作業を行う場合の労力と時間をコスト化しておくと、対象となる封筒・カタログの作り直しとの比較がし易くなります。
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