シール印刷ラボ

透明シール素材に印刷する前に知っておきたい4つのポイント!

lab_main_case18
課題

シール印刷の現場でトラブルが起こりやすい素材の一つが透明シール素材です。通常、印刷物といえば白い物に印刷することが多く、そのイメージで透明素材にシール印刷すると想定外のトラブルが発生することがあります。今回は当工房の経験を踏まえ、透明素材を使ってシールを作りたいお客様に向けて事前に知っておいていただきたい4つのポイントをご紹介します。

※記事内容は当工房の担当者が感じた主観的な意見です。他印刷会社とは意見に相違がある場合もあります。予めご承知ください。

2017年03月28日

その1 透明シール素材に印刷するとインキの付着箇所が透過する

透明シール素材に印刷すると印刷部分だけくっきりと浮かび上がるイメージをお持ちな方もいらっしゃいますが、実際に使用しているインキは濃度が薄く、透明ベースに印刷すると印刷箇所も透けて見える傾向があります。 この透過現象を防ぐにはデザインの下地に白インキで印刷してから印刷する白引き印刷をしておくと透過を抑えることができます。 但し、細かな線はテキストの入ったデータに白引きをするデザインの版が少しズレただけで白色が表面にでるので注意が必要です。 シールの用途やデザイン内容によっては白箔を使ったり、インキの濃度が高いシルクスクリーン印刷で対応する方法などもあります。

lab_describe_18_01

その2 透明シール素材の台紙(セパレータ)は白色ではない

透明素材の場合、台紙の色が表面にでてしまいます。シール印刷で使用する台紙の大半がイエローかブルーです。 白い台紙を使っている素材もありますが、極一部の素材に限られています。 ノベルティ用として配布するステッカーの場合、台紙の色が白色と思っていたのに黄色い台紙で納品されると違和感が生じることもあります。 予め台紙も含めた意匠性を考慮しておくと良いでしょう。

lab_describe_18_02

その3 透明シール素材はPET素材と塩ビ素材の2種類がある

当工房で使用している透明素材は透明フィルムとしか記載していませんが、実際には透明PETと透明塩ビを用途によって使い分けています。 PET素材はリサイクル適正があるので、食品関連や消耗品の貼るシールに多く利用されています。塩ビ素材はPET素材よりも 軟質で曲面などに貼るステッカーに最適です。

lab_describe_18_03

その4 透明PETには光沢タイプとマットタイプがある

透明PETには光沢タイプとマットタイプがあります。マットタイプは当工房のWEBサイトには掲載していませんが、ご希望であればご用意可能です。 材質価格はマットタイプの方が高い(案件内容にもよる)ので、数量が多いほど光沢タイプとの差額がでます。光沢タイプの方が一般的ですが、上質紙のようなマット調の対象物に貼り付けた場合、テカテカしてしまうので、そのような場合はマットタイプの透明PETを使うと落ち着いた風合いになります。

lab_describe_18_04

まとめ

透明シール素材の特性を事前に知っておくことで、お客様とシール印刷会社とのトラブルを未然に防ぎ、満足いただけるシールを作ることができます。セロハンなどの身近な透明素材にマジック書きなどでイメージを掴んでおくのも良いでしょう。

この記事についてのご質問やご相談は担当者までお問い合わせください。

この記事で解説したシールの用途・素材・加工方法

シール印刷用紙:透明フィルム(透明PET)

シール印刷用紙:透明フィルム(透明PET)

PET素材(ポリエチレン)のうち透明なシール素材です。文字やイラストを目立たせたい時やパッケージのデザインに同化させたい時に利用されています。 透明容器を使った商品ラベルや 内容表示シールなどに便利です。他に商品のバージンシールとしても多く利用されています。。

まずは今すぐ!お気軽にご相談 無料お見積